
「シドニーでワーキングホリデーをしてみたいけれど、何から始めればいいのか分からない」「仕事や住まいが見つけられるか不安……」
そんな方も多いのではないでしょうか。この記事では、シドニーでのワーホリ生活に必要な準備から、仕事・学校選び、住まい探しや生活のコツまでを解説しています。
目次
1.シドニーでのワーキングホリデー概要
美しい自然と都会的な街並みが共存するオーストラリアのシドニーは、ワーキングホリデー先としても人気の場所。ここでは、シドニーでワーホリを始める際に知っておきたい情報をわかりやすくご紹介します。
1-1.シドニーの基本情報
シドニーはニューサウスウェールズ州に位置する、オーストラリア最大の都市です。
公用語は英語ですが、世界中から様々な国籍の人々が集まっているため、多様な文化を感じられます。オペラハウスやハーバーブリッジなどの名所も多く、休日は観光も楽しみやすいことが嬉しいポイント。
オーストラリアの気候は年間を通して温暖で、過ごしやすいです。ただし紫外線が日本の5〜7倍と言われているため、紫外線対策は必須でしょう。
1-2.シドニーを選ぶメリット
ワーホリ先としてシドニーを選ぶメリットは多くありますが、なんといっても仕事や学校の選択肢が多い点は外せません。特に日本食レストランやカフェなど、海外で働くことに慣れていない人でも始めやすい職場が多いです。ワーホリ中の収入確保は大きな課題ですから、仕事を見つけやすい点は大きなメリットでしょう。
また、シドニーは語学学校の数も多く、自分の目的やレベルに合った学校が見つけやすい点も魅力の一つです。
2.ビザの取得と準備

ワーキングホリデーを始めるには、まずビザの取得が必要です。ビザの申請条件や必要書類、注意点など、事前にしっかりと把握しておきましょう。
2-1.ワーキングホリデービザの申請条件と手続き
オーストラリアのワーキングホリデービザは、協定締結国の18歳以上30歳以下の人が対象で、最大12ヶ月間滞在できます。
1回目のワーキングホリデービザの、一般的な対象条件は以下の通りです。
・申請日、ビザ発給日ともにオーストラリア国外にいること
・ワーキングホリデービザで以前に入国したことがないこと
・申請日に18歳以上31歳になっていないこと
・オーストラリアに12ヶ月以上滞在する意思がないこと
・扶養する子供が同行しないこと
・オーストラリアとワーキングホリデープログラム協定締結国のパスポートを保持していること
上記の他、健康状態や人物審査、資金証明なども含まれるので、申請時に確認しましょう。
申し込む際は、オンラインでイミアカウント(ImmiAccount)を作成し、必要事項を記入して申請をします。
2-2.必要な書類と申請の流れ
申請時には、有効なパスポート、両親の氏名が記載された出生証明書(または戸籍謄本など)のコピー、滞在中の生活資金(通常5,000豪ドル程度)を証明する残高証明書が求められます。申請が受理されると、数週間以内にビザが発行され、渡航の準備を進めることができます。
2-3.ビザ申請時の注意点
申請時には必ず最新の情報を公式サイトで確認し、不備がないようにしましょう。書類はいずれも英語で記載されているものを用意してください。
また、健康診断や追加書類の提出が求められる場合もあるため、余裕をもって準備することが大切です。
3.シドニーでの仕事探し
シドニーで生活をするためには、現地での仕事探しが欠かせません。自分に合った仕事を見つけるために、求人の探し方や英語力の目安、面接のポイントなどを知っておきましょう。
3-1.主要な求人情報の入手方法
求人情報は、GumtreeやSeekなどの求人サイトを通じて探すことが一般的です。
また、現地の掲示板やカフェに貼られている求人ポスターも見ておくとよいでしょう。日本人向けのフリーペーパーや、Facebookグループなどでも求人情報が掲載されていることがあるので、チェックしておくと良い仕事に出会えるかもしれません。
3-2.人気の職種と必要な英語力
シドニーでは、カフェやレストラン、ホテル、清掃業など、さまざまな職種があります。
英語に自信がない場合は、接客業ではなく、日本食レストランの調理や清掃員など裏方の業務から始めることがおすすめです。日本語対応の求人サイトなどもありますよ。
経験を積むことで、徐々に英語力が上がってきたら、レストランやホテルの接客、オフィス業務など、コミュニケーション力が求められる仕事にチャレンジしてみましょう。
3-3.履歴書の書き方と面接のポイント
オーストラリアでは、履歴書を英語で作成し、応募先に提出する必要があります。過去の職歴やスキルを英語でわかりやすくまとめることが大切です。
面接では、自己紹介や志望動機、仕事に対する意欲を明確に伝えるようにしましょう。面接で聞かれそうなことをあらかじめリストアップしておき、回答を考えておくと安心です。また、実際に声を出して、面接の練習をしておくことをおすすめします。
4.語学学校の選び方

シドニーには多くの語学学校があります。学校の種類やコース内容をよく比較し、自分に合ったプランを選びましょう。
4-1.語学学校の種類と特徴
オーストラリアの語学学校には、大きく分けて私立の語学学校、TAFE付属の英語学校、大学付属の英語学校があります。
タイプ | 特徴 |
---|---|
私立の語学学校 | アットホームな雰囲気で実用的な英語を学べ、個別のサポートを受けやすい点が魅力です。 |
大学付属の語学学校 | アカデミックな内容に特化しており、大学進学を目指す人におすすめです。 |
TAFE付属の英語学校 | 職業訓練校で、将来オーストラリアで働くことを見据えている人におすすめです。 |
4-2.コース内容と費用の比較
通学期間や授業時間によって費用は異なりますが、3ヶ月のコースでは約30〜45万円程度が相場。1日数時間の授業が一般的で、自分のスケジュールに合わせて受講できる学校も多いです。
語学学校によってコース内容は様々で、一般英語コース、試験対策コース、ビジネス英語コースなどがあります。一般英語コースは、日常会話の習得を目的とした内容で、初心者にもおすすめです。試験対策コースでは、IELTSやTOEICなどのスコアアップを目指すことができます。
例えばシドニーにある語学学校「ロンズデール・インスティチュート」の場合、一般英語コース・IELTS試験対策準備コースともに約3万円/週です。
4-3.学校選びのポイント
学校選びでは、立地、授業内容、サポート体制、生徒の国籍比率などを比較しましょう。
一見、日本人が多い学校の方が安心するかもしれませんが、日本人同士で集まると英語スキルがなかなか向上しないことがあります。あえて日本人が少ない環境を選ぶと、日本語で話す機会が減って英語を習得しやすくなるでしょう。
5.生活費と予算管理
シドニーでの生活費は他の都市に比べるとやや高めですが、しっかりとした予算管理をすることで無理なく生活できます。
5-1.家賃や食費などの生活費の目安
家賃はシェアハウスなら月7〜10万円、ホームステイの場合は食事付きで月10〜13万円程度が目安です。
食費は、自炊を中心にすれば月3〜5万円ほどに抑えられるでしょう。シドニーでは普通のスーパーはもちろん、日系スーパーも充実しているため、食材には困りません。
交通費や通信費、交際費なども含めると、月の生活費はおおよそ15〜20万円程度が目安です。
5-2.節約術と効率的な予算管理
節約のコツは、現地のスーパーで安い商品を選び、自炊を習慣にすることです。外食をメインにすると、あっという間に予算をオーバーしてしまいます。
また、学生割引やプロモーションを活用すれば、語学学校の費用や交通費も抑えられるでしょう。予算表を作って毎月の支出を見える化したり、家計簿アプリを使って支出を管理したりすることもおすすめです。
6.住居の選択肢
どの住居が自分に合っているかを考えながら、安心できる住まいを見つけましょう。
6-1.ホームステイ、シェアハウス、学生寮の比較
ホームステイは、現地の家庭で暮らす形式です。現地の人たちと一緒に暮らしながら、英語環境にどっぷり浸かりたい人に適しています。
シェアハウスは自由度が高く、費用も抑えやすいため、多くのワーホリ利用者が選ぶ人気のスタイルです。
学生寮は学校が提供しているため安心感があり、通学にも便利ですが、空き状況に限りがあるため早めに申込む必要があります。
6-2.各住居形態のメリット・デメリット
ホームステイは、オーストラリアの家庭に住むことでリアルな文化体験ができる一方、家庭によっては生活ルールが厳しいことがあります。
シェアハウスは自由度が高い反面、一緒に暮らすルームメイトとの相性が重要になるでしょう。
学生寮は安全で整った環境が魅力ですが、費用がやや高めなことが多いです。
それぞれメリットとデメリットがあるため、生活スタイルや目的に応じて選びましょう。
7.交通手段と移動方法

広いシドニーを移動するには、公共交通機関を上手に活用することが大切。通学や通勤に便利な移動方法について紹介します。
7-1.公共交通機関の利用方法
シドニーの主な交通手段は、電車、バス、フェリーです。OpalカードというICカードを使用することで、各種交通機関をスムーズに利用できます。Opalカードは、駅やコンビニで購入・チャージできますよ。
7-2.交通費の節約方法
Opalカードは1週間で8回以上乗車すれば、それ以降の乗車賃が半額になるサービスがあります。そうした週の上限金額制度を活用することで、交通費を節約できますね。
また、学生割引などもあるため、各都市の交通機関が提供する割引サービスを事前にチェックしましょう。
8.シドニーでの生活に役立つ情報
新しい生活をスムーズに始めるには、銀行や携帯、医療など、インフラに関する手続きも重要です。
8-1.銀行口座の開設方法
現地での給与受取や支払いには、オーストラリアの銀行口座が必要です。渡航後、すぐに開設しておくと良いでしょう。
銀行口座を開設する際はパスポート、住所証明、電話番号が必要です。銀行で直接手続きが可能ですが、日本語対応の支店もあるため、英語に自信がない場合はそちらで相談してみましょう。
8-2.携帯電話やインターネットの契約
携帯電話は、SIMカードを購入してプリペイド方式で使うことが一般的です。Vodafone、Optus、Telstraなどのキャリアがあり、空港やショッピングモールで手軽に購入できます。
インターネットは、シェアハウスに備え付けられていることも多く、別途の個人契約が不要なケースもありますが、必要に応じて検討しましょう。
8-3.医療サービスの利用方法
オーストラリアの国民健康保険であるメディケアに、ワーホリビザの方は加入することができません。そのため、海外旅行保険に加入しておくことをおすすめします。
病気やケガをした場合は、まず日本語医療センターにて診察を受けてください。英語力に自信がある場合は、一次医療の窓口を担うGP(General Practitioner)という地域の診療所を受けても良いでしょう。
9.現地でのコミュニティと交流
海外生活では、同じような境遇の仲間とつながることが、安心感や情報交換の助けになります。シドニーでもできるだけ横の繋がりを作るようにしましょう。
9-1.日本人コミュニティの活用
シドニーには、現地在住の日本人が集まるSNSグループや交流会が多く存在します。特にFacebookなどでは、日本語でやり取りができるイベント情報が頻繁に発信されています。
困ったときに頼れるため心強い存在になるため、積極的に交流を行っておくと安心です。
9-2.現地のイベントや交流会への参加
英語力を伸ばしたい人には、現地のカルチャーイベントや語学交流会への参加もおすすめです。市内の図書館や大学、コミュニティセンターでは、無料または低価格で参加できる活動もあります。こうしたイベントに足を運ぶことで、現地の人々と自然に関わりを持てるようになるでしょう。
10.トラブル対処法と安全対策
シドニーは比較的治安の良い都市ですが、万が一のときの対応方法を知っておくことは非常に大切です。
10-1.緊急時の連絡先と対応方法
万が一トラブルに巻き込まれた場合に備え、緊急連絡先を常に控えておきましょう。
警察・消防・救急などの緊急電話番号は「000」です。また、在シドニー日本国総領事館では各種相談や支援に対応しているため、連絡先をあらかじめ電話帳に登録しておくと安心です。
携帯電話には、現地の緊急通報アプリを入れておくと良いでしょう。盗難やトラブル時には、すぐに信頼できる大人やサポート機関に連絡してください。
10-2.安全に過ごすための注意点
日常生活では、深夜の一人歩きは控える、人通りの少ないエリアに近づかない、持ち物に気をつけるといった基本的な防犯を意識しましょう。特にパスポートや貴重品は、肌身離さず管理することが大切です。
また、詐欺や悪質な労働条件に巻き込まれないよう、契約書や労働条件をしっかり確認し、不審な点があればすぐサポート機関に相談してください。
11.最後に
シドニーでのワーキングホリデーは、ただ働くだけでなく、多様な出会いや成長の機会に満ちています。しっかりと準備を整えて現地の情報を活用することで、不安を減らし、より充実した1年を過ごすことができるはずです。
新しい挑戦に不安はつきものですが、それを乗り越える経験こそが、かけがえのない財産になるでしょう。