
オーストラリアの大学に留学したいけれど、「学費ってどれくらいかかるの?」「生活費も含めたら、どのくらい準備が必要なんだろう?」と気になっていませんか?
この記事では、オーストラリア留学にかかる大学の学費や生活費、そのほかの必要な費用、そして節約するためのポイントまでを解説していきます。
1. オーストラリアの大学学費の概要
オーストラリアの大学に留学する際、最も大きな出費となるのが学費です。日本の大学よりも高額になるケースが多いため、事前にしっかりと理解し準備することが大切。ここでは、専攻別の学費相場や大学の知名度との関係について詳しく見ていきましょう。
1-1. 文系・理系専攻別の学費相場
まず、オーストラリアの大学では専攻によって学費が異なります。一般的に、文系よりも理系、そして医療や獣医学系の専攻が高額になる傾向にあります。
文系の専攻であれば、年間で約120〜230万円が相場です。一方、理系の分野では約140〜350万円程度が目安となり、医療系ではさらに高く、約800万円ほど必要となる場合があります。
1-2. 大学ランキングと学費の関係
大学のランキングと学費は相関関係があります。
たとえば、世界的にも高評価を受けているメルボルン大学やシドニー大学などの名門校では、学費が高めに設定されていることが多いです。教育の質や研究環境、キャンパスの施設なども整っているため、それに見合った費用がかかると考えておくと良いでしょう。反対に、地方都市にある大学は学費が比較的リーズナブルで、生活費も抑えられるというメリットがあります。
また、日本では国公立大学より私立大学の方が学費が高い傾向にありますが、オーストラリアは逆で、国公立大学の方が学費が高いことが特徴です。
2. 学費以外に必要な費用

オーストラリアでの生活には、家賃や食費、通学にかかる交通費など、日常的に発生する費用があります。また、学習に必要な教材や機器などの支出もあるため、トータルでどれくらい必要なのかを把握することが大切です。
2-1. 生活費(家賃、食費、交通費など)
留学生活では、学費以外にもさまざまな費用がかかってきます。代表的なものとしては、家賃、食費、交通費など、日常生活に必要な費用です。
たとえば、シェアハウスで生活する場合、家賃は月7〜10万円程度が相場となります。食費に関しては、自炊中心であれば月3〜5万円ほどでやりくりできることが多いです。また、通学や外出にかかる交通費は、月1〜2万円を見込んでおくと安心でしょう。
2-2. 教材費やその他の学習関連費用
費用には、教材費や学習に関連するものもあります。大学のコースによって異なりますが、教科書や資料代が年間5〜10万円ほどかかることもあるでしょう。デザインや建築などの専攻では、専門的なソフトウェアや道具を揃える必要もあり、その分の費用も加味しておく必要があります。
3. 費用を抑えるための方法
留学費用は高額になりがちですが、工夫次第で節約も可能です。奨学金や助成金の利用、現地でのアルバイトやインターンシップなど、経済的な負担を軽くする手段はさまざま。ここでは、代表的な方法を紹介します。
3-1. 奨学金や助成金の活用方法
費用の高さに不安を感じる方も多いかもしれませんが、実はオーストラリアでは留学生向けの奨学金制度が充実しています。多くの大学で独自の奨学金制度を設けており、成績や提出エッセイ、課外活動などが評価されて支給されるケースも少なくありません。
自分が利用できる大学独自のインターナショナル奨学金や州政府の補助金がないかどうか、リサーチしましょう。
加えて、日本の地方自治体や民間団体が提供する留学生向けの奨学金制度もあるため、日本国内の情報にも目を向けておくことをおすすめします。
3-2. アルバイトやインターンシップの活用
オーストラリアの学生ビザを持っていれば、授業期間中でも2週間で48時間までの就労が許可されており、休日や長期休暇中は制限なく働くことができます。現地では、飲食店やコンビニ、スーパー、ベビーシッターなど、学生でも働きやすいアルバイトが数多くあります。
英語力に自信があれば、カスタマーサービスや観光ガイド、通訳アシスタントなど、より時給の高い仕事もおすすめ。オーストラリアの最低賃金は比較的高く、時給約20豪ドル以上が一般的です。
さらに、専攻に関連したインターンシップを経験することで、現地の企業文化を学びながらキャリア形成につなげられます。報酬が出る場合もあるため、実務経験と収入の両方を得られる可能性があるでしょう。
4. 学費が比較的安いおすすめ大学

留学生にとって、学費の安さは大学選びの大きなポイントになります。オーストラリアには、コストパフォーマンスの高い大学が多数ありますので、その中でも特におすすめの大学を紹介します。
4-1. 大学一覧と各大学の特徴
学費を抑えたいと考える方には、比較的学費が安く、それでいて教育の質も高い大学を検討するのがおすすめです。ここでは学費を抑えやすいオーストラリアの大学をご紹介します。
大学名 | 学費の目安 | 特徴 |
---|---|---|
サザンクロス大学 | 約22,000〜30,000/豪ドル年 | 年間学費を抑えやすく、自然豊かな環境で落ち着いて学ぶことができます。学生数が比較的少なく、教員との距離が近い点も魅力のひとつです。 |
フリンダース大学 | 約34,000〜45,000/豪ドル年 | アデレードに位置し、医療や看護、教育系の分野に特化したプログラムが充実しています。実践的なトレーニング設備も整っており、地域医療機関との連携も盛んです。 |
カーティン大学 | 約29,000〜44,000/豪ドル年 | 西オーストラリア州のパースに本拠地を持ち、工学・IT系の実践的な教育で評価されています。多国籍な学生が集まる環境で、多様性を体感しながら学べるでしょう。 |
4-2. 学費と教育内容のバランス
学費が安い大学でも、教育の質が劣るとは限りません。むしろ地方の大学は学生数が少なく、手厚いサポートを受けやすいという利点があります。授業内容や学生サポート、インターンシップ制度などを比較し、自分にとって最も費用対効果の高い大学を選びましょう。
また、地方大学では現地のコミュニティとの交流機会が多く、英語力向上や就職活動においても有利に働く場面があります。学費だけでなく「その環境で何を得られるか」という視点で大学を選ぶと、満足度の高い留学につながるでしょう。
5. 費用計画の立て方

留学を成功させるためには、どれくらいの費用が必要で、それをどうやって準備し、どのように管理していくかが重要です。ここでは、出発前の資金準備から、現地での節約術まで、具体的な費用管理のポイントを解説します。
5-1. 留学前の資金準備
留学にかかる費用は、事前にしっかりと準備しておく必要があります。1年間の大学留学(文系学部)を想定すると、学費として約120〜230万円、生活費として約100〜200万円、さらに教材費やビザ申請料、保険、航空券などの諸費用として約50万円、合計で約400〜500万円程度を見込んでおくと安心です。
しかし、これはあくまで平均的な金額であり、都市や大学、ライフスタイルによって差があります。たとえば、シドニーの中心部で一人暮らしをする場合と、地方都市でシェアハウスに住む場合では、必要となる金額が大きく異なります。そのため、希望する大学と滞在先のエリアを絞った上で、細かく費用を見積もりましょう。
また、見落としがちなのが為替変動のリスクです。為替レートの変動によって、日本円での支出額が大きく変わる可能性があります。為替手数料やレート変動にも備え、少し多めに準備しておくことがおすすめです。
5-2. 留学中の費用管理術
現地での生活が始まってからは、毎月の支出を抑えることも大事です。毎月の支出を把握せずに使いすぎてしまい、途中で資金が足りなくなる、なんてケースは避けたいですよね。
そのため、スマートフォンの家計簿アプリなどを使って、毎月の収支を記録する習慣をつけましょう。家賃、食費、交通費、交際費などの項目を分けて管理すると、自分の出費の傾向が見えてきます。
また、学生証による割引や無料のイベント・サービスを上手に活用することで、出費を抑えた生活を送れます。たとえば、美術館や映画館、バスや電車の料金などは、学生向けにディスカウントされていることが多いため、積極的に利用するとよいでしょう。
6. 留学前の準備
費用の準備とあわせて大切なのが、現地に行く前の各種手続きや生活面での準備です。ビザ申請、保険の加入、現地の生活ルールの把握など、やるべきことはたくさんあります。
6-1. 必要な手続きとスケジュール
まず必要になるのが、学生ビザの申請です。オーストラリアの学生ビザを取得するためには、入学許可証を大学から受け取り、オンライン申請を行います。この際、海外留学生健康保険への加入が義務付けられており、ビザ申請時にはその証明も必要となります。
ビザ申請から発給までは通常2〜4週間程度かかるため、余裕を持って準備してください。また、ビザ取得後は航空券の手配、滞在先の確保、持ち物の準備なども進めましょう。大学によっては、留学生向けのオリエンテーションや到着サポートサービスを提供しているところもありますよ。
6-2. 現地のルールやマナー
オーストラリアは多文化社会であり、異なる文化や価値観を尊重する姿勢が求められます。たとえば、公共の場では静かにする、時間を守る、ごみは決められたルールに従って分別するなど、日本とは異なるルールが存在します。
また、オーストラリアでは自己主張が重要視されるため、授業中のディスカッションやグループワークも積極的に参加しましょう。慣れないうちは戸惑うこともあるかもしれませんが、勇気を出して自分の意見を言っていくことが現地での人間関係構築にもつながります。
留学先でのトラブルを避けるためにも、渡航前に自治体や大使館が提供している留学生向けガイドや、安全情報を確認しておくこともおすすめです。
7. 最後に
オーストラリアの大学留学には多くの費用がかかるものの、情報を集めて計画的に準備すれば、無理のない範囲で実現することができます。学費の相場や生活費、節約の方法を知り、自分に合った大学やプランを選ぶことが、留学成功のカギです。将来につながる貴重な経験を得るために、今から少しずつ準備を始めていきましょう。