
オーストラリアは日本人にとって住みやすい国で、ワーホリの滞在先としてぴったりです。しかし、実際に訪れたことがないと「パースってどんなところなんだろう」「本当に自分にもワーホリができるかな?」と不安を感じるかもしれません。
この記事では、パースでのワーホリを検討している方に向けて、パースの特徴や仕事の探し方、ワーホリにかかる費用などをまとめました。
目次
1.どんな暮らしができる?オーストラリア・パースはこんな都市
オーストラリアのパースはどんな街でしょうか。5つの特徴を紹介します。
1-1.自然好きにぴったりなロケーション
パースは都会のオアシスといわれるほど緑豊かで、西オーストラリアの自然を楽しむのにぴったりな街です。パースの代表的な自然といえばビーチで、白い砂浜の向こうには波の少ない穏やかな海が広がっています。
また、自然保護区に指定されているロットネスト島も人気で、クオッカという珍しい動物やこの島ならではの固有植物を楽しめます。
高さ15m、長さ100mと大きなウェーブロックも見どころで、波のような形の奇岩は一見の価値がありますよ。奇岩は他にもピナクルズのものが有名で、砂漠に無数にそびえたつ姿を見に、毎年たくさんの観光客が訪れています。
9月にはフラワーフェスティバルが開催されるキングスパーク&植物園や、カヤックツアーに参加できるスワン川など、あらゆる自然を楽しめますよ。
1-2.温暖な気候で過ごしやすい
パースの気候は温暖で、一年中過ごしやすいです。
春は11〜23度で、雨が少なくたくさんの花が咲きます。夏は18~30度で、湿気がなくフリーマントル・ドクターという潮風で暑さが和らぎますよ。秋は14~26度で、日中は晴れ夜は涼しいです。冬は8〜19度で、日によっては雨や雷が発生します。
オーストラリアは南半球のため、季節が日本と真逆になる点は注意しましょう。
1-3.日本人が少なく異文化交流しやすい
オーストラリアで暮らす日本人は多いですが、その大多数がシドニーにいます。他にもメルボルンやブリスベンなども主流ですが、パースに住んでいる方は比較的少ないです。
その分、移民国家のオーストラリアらしい異文化交流を体験できます。留学やワーホリでは「せっかく海外に行ったのに現地の日本人とだけ付き合って、英語力が上がらなかった」という失敗はよくあること。パースはそもそも日本人が少ないため、他国の人と交流することになりこうした失敗を避けられるでしょう。
1-4.オーストラリア内では家賃・物価が安め
オーストラリアは日本に比べて物価が高いですが、パースは他の大都市に比べると安めです。
シドニーでは一軒家の週家賃がおよそ600豪ドルであるのに対し、パースは460豪ドル。アパートやマンションで比べると、シドニーが490豪ドル、パースが390豪ドルです。食材や日用品の価格も、シドニーに比べると安いと言えます。
「ワーホリに行きたいけど、あまりお金がない……」という方は、シドニーやメルボルンに行くよりパースに行った方が安心できるでしょう。
1-5.比較的治安が良いとされている
オーストラリアは比較的治安が良い国ですが、人が多いと犯罪率も高まるため、シドニーでは日本人が巻き込まれる犯罪が複数発生しています。一方で、「フレンドリーシティ」と呼ばれているほど人が優しいパースでは、大都市に比べると治安が良いとされています。
とはいえ、日本に比べるとトラブルに遭う可能性は高いです。置き引きやひったくりの他、お金の運び屋の勧誘を受けたり、ネットショッピングの配送サービス詐欺に遭ったりするかもしれません。少しでも怪しいと思った場所には近づかず、貴重品は肌身離さず身につけるといった自衛をしましょう。
2.パースがワーホリにおすすめな理由

なぜパースがワーホリに人気なのか、理由を解説します。
2-1.比較的求人が多く時給が高い
パースはオーストラリアの西側では一番大きな都市であるため、西側の他のエリアと比べると求人が多く時給も高いです。ドライバーやマッサージセラピストは、時給21.5豪ドルといった事例があります。
そもそもオーストラリアは日本より時給が高く、日本国内でアルバイトをするよりは効率的に稼げる確率が高いです。また、シドニーなどに比べると家賃と物価が安いため、お金を貯めやすいと言えるでしょう。
2-2.英語力の向上に役立つ
先に解説した通り、パースに住んでいる日本人は少ないです。仕事をしていても同僚やお客さんとは英語で話すことになるため、英語力の向上に役立ちます。
まだ自分の英語に自信がない方は、キッチンスタッフや清掃など接客を伴わない仕事から始め、少し話せるようになってきたらホールやショップスタッフなど会話が生まれる仕事に挑戦してみてください。
2-3.移民が多く人種差別が少ない
パースには世界中の様々な国の人が暮らしているため、人種差別が少ないです。ワーホリに行くとアジア系の方が差別を受けることもよくありますが、パースであればそのリスクは比較的小さいと言えるでしょう。
とはいえ、完全にゼロというわけではありません。道で嫌な言葉をかけられたり、お店に入店拒否されたりする可能性はあります。そんな時に強い言葉で言い返すなどすると喧嘩になり、より大きなトラブルに発展しかねないため、相手にしないようにしましょう。
3.日本人でも大丈夫?パースでできる仕事
パースでは色々な仕事にチャレンジできます。
最も見つけやすいのは、カフェやレストランのホールスタッフです。お客さんと話す機会が多く、英語力向上に役立ちます。日本食レストランであれば日本人スタッフがいる可能性があるので、まずは外国で仕事をすること自体に慣れたい方におすすめです。
日中は観光や勉強がしたいという方は、バーテンダーの仕事もよいでしょう。アルコールを提供する仕事に就くにはRSA(Responsible Service of Alcohol)という研修が必要で、一度取得すれば他のバーやクラブでも働けるようになります。
オーストラリアは農業大国でもあるため、ファームジョブの求人も多いです。特に収穫の時期はたくさんの求人が出ます。お客さんとの会話が不要なので、英語に苦手意識があっても問題ありません。また、短期で宿泊や食事込みの募集もあり、生活費を浮かせることができます。
そのほか、観光業や子供関連、オフィスワークの仕事も見つけられますよ。
4.パースで仕事先を見つける方法

パースで仕事を見つけるには、以下の3つの方法がおすすめです。
4-1.求人サイトを見る
仕事を見つける最も効率的な方法は、求人サイトをチェックすることです。例えば、JAMS.TVにはパースを含めオーストラリアの様々な求人が載っています。ワーホリの方向けの求人情報は、Backpacker Job Boardにまとまっていますよ。また、現地の人が使っているseekも見てみてください。
4-2.求人先に出向いて履歴書を配り歩く
求人が出ている職場に行き、履歴書を渡してみましょう。英語で履歴書を書くのは慣れないかもしれませんが、以下の情報をまとめればOKです。
・氏名
・住所
・電話番号
・メールアドレス
・ビザの種類
・自己PR
・職歴(勤務時間・場所、会社名、ポジション、仕事内容)
・学歴
日本のように手書きが求められることはなく、PCやタブレットで作成して問題ありません。
4-3.知り合いや友人に紹介してもらう
現地で友人ができたら、仕事を紹介してもらえることがあります。「この前行ったレストランで求人が出てたよ」「私が来月やめるから、代わりに入る人を探している」といった形で仕事を得られることもあるでしょう。
語学学校に通う方はそこでクラスメイトと仲良くなったり、サーフィンなどの趣味がある方はそれを通じて人脈を広げてみましょう。
5.パースで滞在先を見つける方法
ワーホリ中は、シェアハウスがおすすめです。キッチンやトイレは共用で個室があるオウンルームタイプなら、家賃は週に300豪ドル程度。都市部ではなく郊外に住めば、もっと安くなります。パース通信やFlatmatesなどで探し、下見に行って気に入れば入居という流れです。
ただし、オーストラリアでは住居が足りていないこともあり、他の方と競合することもあるでしょう。
ホームステイをしたい場合、エージェントを通じて申し込むと安心です。数万円の手配料はかかりますが、自分の希望にあったステイ先を探してもらえるうえ、トラブルがあったときも相談できます。
6.パースで過ごす際の注意点

パースでワーホリをする際、注意点がいくつかあります。トラブルなく楽しく過ごすためにも、事前に押さえておきましょう。
6-1.英語はある程度できるようにしておく
英語が堪能である必要はありませんが、最低限の知識だけは身につけておきましょう。生活で使う単語は限られているため、基本的な挨拶と「これはいくらですか」「このバスはどこへ行きますか」といった最低限の言い回しだけ暗記しておけばよいです。
英語があまり話せないうちは、キッチンスタッフなどお客さんとの会話がない仕事を選んでください。
6-2.治安が悪い地域や暗い場所に気をつける
パースは比較的治安がよいですが、それでも日本に比べるとリスクがあります。特に、ウィリアムストリート、ノースブリッジ、ソーンリー・アーマデールラインなどは気を付けましょう。夜は街灯のある道を歩き、暗い場所へは行かないようにしてください。
6-3.郊外への移動は費用と手間がかかる
パースから郊外に行くには、バスがおすすめです。近郊への便も充実しており、パース駅隣のPerth Busportというバスステーションから乗りましょう。
また、パース市内では電車が無料で走れるエリアが決められており、郊外に行く場合は料金がかかります。市内の移動より手間がかかるので、事前に計画を立てましょう。
7.パースのワーホリにかかる費用の目安
パースでの生活にかかる年間費用を解説します。*がついているものは、滞在期間によって金額が変わりません。
項目 | 1年間の相場 |
---|---|
渡航費* | 15万円 |
ワーホリビザ申請料* | 6万5,000円 |
海外旅行保険料 | 20万円 |
家賃・食費・交通費 | 130万円 |
語学学校学費 | 100万円 |
合計 | 271万5,000円 |
8.まとめ
今回は、パースでのワーホリについて解説しました。オーストラリアの中でも過ごしやすい気候で、自然豊かな暮らしがしたい方にぴったりです。日本人が少なく異文化交流しやすい環境のため、ワーホリ先探しをしている方はぜひ検討してください。