オーストラリア高校留学完全ガイド|費用・学校選び・手続きと成功のポイント

これからオーストラリア留学を考えている方の中には、「どんなプログラムがあるんだろう」「現地での生活は大丈夫かな?」と不安に思う方もいるでしょう。特に海外経験が少ないと、数か月や1年以上など長い期間外国に滞在するにあたり、悩みもあるかと思います。

そこで今回は、オーストラリアの高校留学について、留学プログラムの内容や生活環境、留学後の進路などについて幅広く解説します。

高校留学以外の選択肢も含めた全体像はオーストラリア留学完全ガイドにまとめています。

オーストラリア高校留学の概要

まずは、オーストラリアの高校留学について概要を解説します。

1-1.オーストラリアの教育制度

オーストラリアの教育制度は、日本と同じ12年制です。しかし、日本のように小学校6年、中学校3年、高校3年と分かれているわけではなく、州によってシステムは異なります。

どの州でも​、Year7~10を中等教育前期、Year11~12を後期にわけており、学生たちは後期から大学や専門学校などへの入学に向けて準備を始めます。

1年は、以下のように4つのタームにわかれています。

名称期間
Term11月下旬から4月上旬
秋休み2週間
Term24月下旬~6月下旬
冬休み2週間
Term37月中旬~9月下旬
春休み2週間
Term410月中旬~12月中旬
夏休み1か月半

履修科目は、以下のようなものがあります。

・英語
・数学
・地理
・歴史
・科学
・音楽
・コンピューター
・保健体育
・技術
・家庭科
・芸術
・演劇

このほかに、農業や工業に関する授業や、中国語やフランス語など外国語の授業も選択可能です。

また、オーストラリアにはガーディアンという教育制度があり、生徒の保護者や後見人になる人を指名する必要があります。ガーディアンは生徒が何かあった時に対応し、身近な相談相手として日々の生活をサポートします。基本的にはホームステイ先の方が担ってくれることが多いです。

1-2.留学のメリットと特徴​

オーストラリア留学のメリットは、何と言っても治安のよさです。アメリカやイギリス、フィリピンなどでも英語を学べますが、銃社会であったり犯罪が多かったりと、現地での不安が大きいでしょう。オーストラリアは銃刀法が厳しく、現在政治的な不安定さがありません。

また、先進国の中でも教育レベルが高いです。2024年に発表されたQS世界大学ランキングでは、100位までにオーストラリアの大学が9校入っています。

さらに、留学生のための教育サービス(ESOS)法があり、教育サービスの品質管理が保証されています。留学先の高校の都合によりコースが提供できない場合、転校や返金などに対応してもらえるため、もしもの時にも安心です。

加えて、時差が小さい点も大きな特徴でしょう。日本にいる家族や友達と連絡が取りやすく、何かトラブルがあっても日本の留学エージェントとすぐにやり取りができます。

留学プログラムの種類

留学プログラムには、3つの種類があります。それぞれ特徴が異なるため、自分の目的にはどれがあっているか検討してみてください。

2-1.正規留学(卒業目的)​

正規留学は、現地の生徒が通っている学校に同じ生徒として通います。決められた期間内に必要な授業を受けて、卒業することが目的です。留学生用の授業だけを受けるわけではなく現地の生徒と同じ授業を受けるため、高い英語力が求められます。

英語のほか、数学や音楽など、日本の学校に通っているのと同じように幅広い分野を勉強します。

2-2.交換留学(短期・長期)

交換留学は、政府や学校が主催するプログラムです。1か月程度の短期から1年などの長期まであり、現地で獲得した単位が日本で認定される仕組みもあります。正規留学に比べると、料金が抑えやすい点も特徴です。

ホストファミリーの家に滞在し、現地の学生と一緒に授業を受けます。そのため、日常的なコミュニケーションが取れるだけの英語力が求められます。

また、基本的には留学先の州や学校は選べません。

2-3.語学研修プログラム​

語学研修プログラムとは、英語力を伸ばすことに特化したプログラムです。原則として長期休暇を利用したプログラムで、数週間程度の短期となり、費用がぐっと抑えられます。毎日英語の授業を受け、数学など他の教科を受ける機会は限られているため、現在の英語力が低くても授業についていきやすいです。

ただし、あくまで英語を伸ばすためのプログラムなので、そこで受けた授業を日本で単位認定するのは難しいでしょう。

留学先の選択

どのように留学先を選べばいいか、ポイントを解説します。

3-1.都市の特徴とおすすめ地域​

オーストラリアの留学先としておすすめの都市は、ブリスベンです。
国内第3の都市で、日本人が少ないため「せっかく留学したのに日本語ばかり話してしまった」という失敗をしにくいでしょう。ブリスベン川のほとりは市街地が広がり、日々の生活で困ることはありません。郊外には国内最大のコアラ保護区があり、豊かな自然も楽しめます。

次におすすめの都市が、シドニーです。
オーストラリア最大の都市で、経済や文化の中心となっています。アジアだけでなく世界中から留学生が集まっているので、国際交流できる点がメリットです。週末にはビーチを楽しめ、一年を通じて晴れる日が多く過ごしやすい環境です。

最後に、パースもおすすめの都市です。
西側を代表する街で、最近では移民を受け入れていることから人口が増えています。中心地は高層ビルが並んでいますが、少し離れると開拓時代の建物も残っており、古き良きオーストラリアの雰囲気を楽しむことができます。

3-2.公立校と私立校の違い​

オーストラリアの高校は、州立学校と私立学校に分かれます。

州立学校は学費が安く、入学テストは原則としてありません。ほとんどが共学で、無宗教です。私立学校の生徒に比べると庶民的な家庭が多く、日本で平均~やや高収入世帯の生徒が入学しても馴染みやすいでしょう。一方で、教育レベルは私立より低く、設備面や生徒へのケアについても懸念が見られます。

私立学校は教育水準が高く、英語のレベルも高いです。設備や環境が整っており、英語が苦手な生徒へのケアなども行き届いています。男子校や女子校があり、キリスト教系の学校が多いです。デメリットは学費が高額で、年間300万円程度は必要であることが挙げられます。平均年収が900万円弱のオーストラリアの中でもお金持ちといえる家庭の生徒が多く、金銭感覚が合わないシーンも多いでしょう。

留学に必要な手続き

 

留学をするにはどのような手続きが必要か知り、事前にしっかり準備を整えておきましょう。

4-1.入学条件と必要書類

入学条件は、学校によって異なります。一般的には英語力の証明が必要となるため、IELTSやTOEFL ibtなどを受けておきましょう。Year7に入る場合、IELTSは4、TOEFL ibtは31程度が目安となります。英語力が足りなくても、HSPという高校進学準備コースを受講することで入学が認められるケースも多いので、エージェントと相談しましょう。

また、一般的な必要書類は、以下の通りです。

・入学願書
・入学申込金
・パスポートのコピー
・日本の在籍学校の成績証明書(英文)
・中学の卒業証明書(英文)
・ガーディアンの指名書
・英語力証明

学校や州によって上記以外の書類が必要なケースもあるため、事前によく確認してください。

4-2.ビザの種類と申請方法

オーストラリアの高校に留学する際は、学生ビザが必要になります。

学生ビザを持ち続けるためには、政府が認定する学校のコースを週20時間以上受講し、出席率80%以上を保たなくてはなりません。有効期限は、コースが終わってから1~2か月後までです。学生ビザを取得すると、週24時間(2週間で48時間)まではアルバイトができるようになります。

ビザを申請するには、まずパスポートを準備します。2025年3月から制度が変わり、申請から交付受付まで2週間かかるようになったので、早めに取得しましょう。次に、入学許可書番号を確認します。これは学費を納めた後、学生ビザを申請する人のみに発行されます。そのほか、海外留学生健康保険、クレジットカード、メールアドレスが必要です。

学生ビザは、日本国内での申請であればプログラムが始まる4か月前から申し込みできます。通常、ビザ取得まで1か月ほどかかるので、早めに準備しましょう。

4-3.健康診断と予防接種​

留学先の学校によっては、英語の健康診断書を求められることがあります。「文京区 予防診断書 英語」などで検索し、英語での作成に対応してくれる家の近くの病院を探しましょう。

オーストラリア渡航にあたり必須の予防接種はありませんが、破傷風や風疹・麻疹、水痘などのワクチンを接種しておくことが推奨されています。

費用と資金計画

オーストラリア留学にはどのくらいのお金が必要か、学費や生活費について解説します。

高校留学にかかる総額のめやす(単位:万円/学費・滞在費・生活費・航空券・保険・学生ビザ申請料・エージェント費用を含む)

半年・公立+ホームステイ247万円(総額)
半年・私立+学生寮350万円(総額)
1年・公立+ホームステイ411万円(総額)
1年・私立+学生寮617万円(総額)

上の金額には一般的な留学エージェントの手数料(1年で約59万円)を含めています。ラララは手数料0円なので、その分がまるごと下がります。学生ビザ申請料はA$2,500(2026年7月1日改定)で計算しています。

奨学金や資金援助の情報

奨学金は、政府・自治体系が支給するもの、学校が支給するもの、民間のものの3種類があります。ただし、いずれも大学生向けのものが多く、高校生向けは比較的少ないです。奨学金を受け取るには、成績表などを提出し、帰国後は報告書の提出や支援機関が実施する事業への協力などが求められます。

返済する義務のない給付型奨学金は、支給のハードルが高く、留学を通じて何をしたいのかなどを説明しなくてはなりません。返済義務が発生する貸与型奨学金は、申請条件がゆるく、資金の使い道についての制限も厳しくありません。

ここからは、高校留学にかかる費用を項目ごとに詳しく見ていきます。公立と私立の学費差、学業関連の追加費用、生活費、渡航費用、そして期間別のシミュレーションまでを順に確認してください。高校進学を目指す語学学校のコースは高校進学コースを学べる語学学校一覧から探せます。

オーストラリア高校留学の費用


オーストラリアの学費について、学年別に解説します。

高校留学の費用内訳

まずは、高校留学の費用を紹介します。

公立高校と私立高校の学費比較

オーストラリアの高校は、公立か私立かによって金額が大きく変わります。

公立は設備が古かったり学生へのケアに物足りなさを感じたりしますが、学費は年間150万円程度です。私立は教育レベルが高く英語が苦手な生徒もしっかりフォローしてもらえますが、年間300万円ほどかかります。

2-1-2.滞在方法別の費用(ホームステイ、寮など)

高校留学の場合、多くの生徒がホームステイをします。年間の費用は140万円ほどで、最初に約5万円のホームステイ手配費用が発生します。高校留学では初めて海外に長期滞在するという方も多いですが、ホームステイであればステイ先の家族に食事や通学など日々の生活をサポートしてもらえる場合が多く安心です。

公立学校の寮に入る場合、年間167万円が費用の目安となります。1日3食の食事代や光熱費なども含まれていることが多く、また同学年の友人ができやすいというメリットもあります。

私立学校の寮の費用は200万円前後です。公立学校の寮に比べると、新しくてきれいなところが多いでしょう。

年間の総費用目安:約412〜560万円

公立私立
学校入学金4.9万円9.8万円
学費147万円295万円
留学エージェントの費用59万円
航空券12万円
留学生保険4.9万円
学生ビザ申請費28万円
ビザ申請用保険4.9万円
ホームステイ手配費4.9万円
ホームステイ費137万円
空港送迎費3万円
制服・教材費4.9万円
合計411万円563万円

上記の金額は、あくまで目安です。

留学エージェントへの支払いは会社によってまちまちですし、早くから準備すれば航空券はもっと安く購入できます。LALALAは無料エージェントなので、利用時に手数料がかかりません。安く抑えたい場合におすすめですよ。

大学・大学院の学費はオーストラリアの大学学費を徹底比較、語学留学やワーキングホリデーを含む留学タイプ別の費用はオーストラリア留学の費用|5つの事例で徹底解説で詳しく紹介しています。

学業関連の追加費用

学校に通うには、学費以外の費用もかかります。

教材費

授業で使うノートやテキストです。学校によって変わりますが、およそ5万円ほど準備しておけば足りるでしょう。

課外活動費

オーストラリアの語学学校では、様々な課外活動が行われています。市内観光ツアーやビーチアクティビティ、カルチャー体験など、ジャンルは様々です。数千円でできるものから数万円のものまで、価格は幅広いです。

留学前の健康診断や予防接種費用

留学前に健康診断を受けるためには費用がかかります。一般的な内容であれば、2万円程度が相場です。予防注射は、破傷風が3,000円、日本脳炎が8,000円、麻疹・風疹が1万円程度でしょう。

生活費の詳細


オーストラリアでの生活費について解説します。

住居費(ホームステイ、学生寮、シェアハウス)

年間の費用は140万円ほどで、最初に約5万円のホームステイ手配費用が発生します。学生寮は公立が170万円、私立が200万円ほどです。詳しくは「2-1-2.滞在方法別の費用(ホームステイ、寮など)」をご覧ください。

シェアハウスは、キッチンやバスルームだけ共用するオウンルームはやや高めで、個室がなくルームメイトと部屋を共有するシェアルームは安いです。相場は、1週間で2~4万円です。

食費(自炊と外食の比較)

オーストラリアは日本より外食費が高くつきます。

ランチの場合、カフェやファストフードであれば1,000~2,000円程度ですが、カジュアルなレストランでは3,000円程度必要です。一般的なレストランや高級レストランであれば、それ以上かかるでしょう。ディナーの場合、一般的なレストランは4,000円、高級レストランは1万円以上必要です。

自炊の場合、節約すれば一食800円くらいに抑えられます。パンとヨーグルトなど簡単なメニューであれば、500円ほどになるでしょう。

交通費(公共交通機関の利用と費用)

電車は400円から、バスは230円から、タクシーは300円から利用できます。移動距離が伸びるほど、金額が高くなります。

通信費(携帯電話、インターネット)

オーストラリアの携帯電話の月額料金は、3,500円程度です。ホームステイや学生寮では、基本的にインターネット使用料が家賃に含まれます。

生活費の年間目安:約150万円~200万円

私立学校
余裕のある生活の場合
公立学校
節約生活の場合
滞在費196万円(私立学生寮)142万円(ホームステイ)
食費6.4万円3.4万円
交通費0.5万円
雑費・娯楽費3.9万円2万円
合計207万円148万円

渡航関連費用

オーストラリアへの渡航費用について解説します。

航空券代(往復)

日本とオーストラリアの往復の航空券を取っておきましょう。

いつ購入するかによって金額が大きく変わりますが、3ヶ月ほど前に購入すれば12万円前後でしょう。LCCを選べば8万円ほどのチケットもあります。

ビザ申請料

ビザ申請料は、どんなビザを取るかによって変わります。

学生ビザ

オーストラリアの学生ビザ申請料は、語学コースがA$2,050(226,587円)、大学・大学院等のコースがA$2,500(276,325円)です(2026年7月改定)。 

ワーキングホリデービザ

オーストラリアのワーキングホリデービザ申請料は、A$840(92,845円)です(2026年7月改定・初回申請の場合)。

海外留学生保険(OSHC)の加入費用

オーストラリアに留学する学生は必ず、OSHCという海外留学生保険に加入しなくてはなりません。

2025年4月時点での料金は、以下の通りです。

期間費用
1ヶ月4,830円
3ヶ月1万4,855円
6ヶ月2万9,800円
12ヶ月5万9,420円

留学費用を抑えるための方法


留学費用を抑えるには、いくつかのコツがあります。以下の方法を調べて試してみてください。

奨学金や補助金の活用

政府や民間、大学からの奨学金や補助金を利用しましょう。例えば大学が出す奨学金は、10週間分の授業料を免除するものや、授業料の30%をカバーするものなどがあります。

奨学金や補助金を受け取るには条件が定められているため、サイトなどから情報をリサーチしましょう。

アルバイトの活用

学生ビザでもアルバイトをすることは可能です。少しでも収入を増やして、楽しい生活を送る足しにしましょう。

学生ビザでの就労条件

学生ビザを取得すると、アルバイトができるようになります。2週間で48時間までで、学校のコースが始まる前は働けません。休暇中であればフルタイム勤務も可能です。

最低時給

オーストラリアの最低時給は、日本円で約2,514円です。東京都の最低時給より2倍以上高いので、効率的にお金を稼げるでしょう。

節約術(生活費を抑える工夫、学生向け割引の利用方法)

留学中は、生活の様々な面で節約が必要です。

まず、生活費を抑えるために自炊を中心にしましょう。外食をするときもレストランではなくカフェや屋台などを利用することがおすすめです。

生活に必要な品物は、中古品を買うこともポイントです。掲示板やオンラインサイトなどで引き取り手を募集している家具などがあるので、それらを有効活用しましょう。

また、様々なシーンで学割が使えます。電車やトラムなどの公共交通機関、博物館や映画館などのほか、レストランではフリードリンクがもえらるといった特典があるので、ぜひ有効活用してください。

留学費用の具体的なシミュレーション

留学費用について、どのくらいのお金がかかるかシミュレーションします。

6か月間の高校留学

6ヶ月の場合は以下の通りです。

総費用目安:約250万円〜360万円

公立学校・ホームステイ私立学校・学生寮
学校入学金4.9万円9.8万円
学費74万円147万円
留学エージェントの費用39万円
航空券12万円
留学生保険3万円
学生ビザ申請費28万円
ビザ申請用保険4.9万円
滞在費74万円98万円
空港送迎費3万円
制服・教材費4.9万円
合計247万円350万円

1年間の高校留学

1年の場合は以下の通りです。

総費用目安:約420万円〜630万円

公立学校・ホームステイ私立学校・学生寮
学校入学金4.9万円9.8万円
学費147万円295万円
留学エージェントの費用59万円
航空券12万円
留学生保険4.9万円
学生ビザ申請費28万円
ビザ申請用保険4.9万円
滞在費142万円196万円
空港送迎費3万円
制服・教材費4.9万円
合計411万円617万円

留学前の資金計画と準備


留学費用を貯めるため、しっかり資金計画を立てましょう。

費用の貯め方と資金計画

資金計画を立てるにあたって、最初に必要なことはゴール設定です。そもそもいくら必要かわからなければ、計画は立てられません。ゴール設定した金額から今ある貯金を引いて、残りどのくらいのお金が必要か計算してください。

次に、留学に行くスケジュールにあわせて、1ヶ月でどのくらい貯金する必要があるか算出します。渡航にかかる費用については、これで計画が立てられるでしょう。

現地でのお金については、余裕をもって考えておいてください。「アルバイトでこれくらい稼げるだろう」と考えていても、思ったより授業についていけず、シフトに入る余裕がないといったことは考えられます。初めのうちはアルバイトをしなくても生活できるよう、余裕を持った貯金しておくことをおすすめします。

緊急時の対応策

留学先で体調を崩したり、怪我をしてしまったりするリスクは誰にでもあります。オーストラリアは治安がよいですが、日本よりは危険性があるため事件に巻き込まれる可能性もないは言い切れません。そういった時のための緊急連絡先をまとめておきましょう。

さらに、財布を落としたりスリにあったりする人もいます。もしものために、現金やクレジットカードは1ヵ所にまとめず複数に保管しておきましょう。

為替レートの影響と対策

日本円から豪ドルに両替するタイミングは、非常に重要です。為替レートは日々変動しており、両替する金額が大きければ大きいほど受ける影響も大きくなるので、毎日為替変動をチェックしましょう。

また、留学にかかる費用を一度に両替するのではなく、段階的に準備すればリスクを分散できます。一部の留学エージェントでは、申し込み時点でのレートで固定するところもあるので、事前に確認してください。

滞在方法と生活環境

オーストラリアに滞在するにあたり、注意すべき点を解説します。

6-1.ホームステイの特徴と注意点​

ホームステイのメリットは、英語力が向上しやすいことです。学校では英語を勉強の一つとして学びますが、ホームステイでは現地の方とコミュニケーションの一つとして英語を使います。そのため、実際に使われている言い回しを学ぶことができる上、英語を通じて物事を知る経験もできます。

また、オーストラリアの文化について理解が深まることもメリットでしょう。渡航前は、オーストラリアといえば「コアラやカンガルーが有名」「南半球だから日本とは季節が異なる」といったイメージしかないかもしれません。しかし、ホームステイ先での生活を通して、オーストラリア人がどのように物事を考えているのか、どんな休日を過ごしているのか、どんなものを食べているのかなどを知ることができます。

注意点は、一人での生活ほど自由がないことです。ホスト先の家庭のルールにより、帰宅時間や寝る時間などが決められています。また、食事が合わない可能性もあるでしょう。一人での生活であれば毎食好きなものを食べられますが、ホームステイをするのであればホスト先の家族の食文化に馴染む必要があります。

6-2.学生寮やシェアハウスの選択肢​

学生寮は、アパートやコンドミニアムなどに滞在する形になります。2~4人で1部屋となるため、同年代の友達が作りやすいです。ホームステイより自由度が高く、門限がないことも多いでしょう。しかし、自分の部屋がないためプライベートな空間はなく、常に人と生活することになります。自炊が必要になる点も注意です。

シェアハウスは、他人同士で1つの物件を借りてシェアする方法です。自分で募集を探し、家主と契約することで借りられます。入居や退去のルールは物件によって異なるため、事前に確認が必要です。自分の部屋があれば、プライベートを確保できます。しかし、管理する人がいないためトラブルになってもすべて自分で解決しなくてはなりません。

いずれも、大学留学ではよくある滞在方法ですが、高校留学で選択する人は少ないでしょう。

現地での生活に向けた心構え

オーストラリアでの生活は、どんなところに気を付ければよいのでしょうか。ポイントを3つ解説します。

7-1.文化の違いと適応方法

​初めて海外に行く場合、何かしらのカルチャーショックを受ける可能性があります。例えば、日本人に比べてオーストラリア人の方が物事をはっきり伝えるため、向こうは普通のコミュニケーションのつもりでも、こちらは「嫌われているのかも」「怒っているかもしれない」ととらえてしまうことがよくあります。

他にも様々な理由から文化の違いを体験することになりますが、内容が何にせよ、センシティブにとらえすぎず「日本とは違うんだな」とありのままを受け取ることが大切です。「きっとこうに違いない」「日本のようにこうすればいいのに」と決めつけず、相手を受け入れましょう。

すぐに適応できない時は「○○という文化は日本にないから、慣れるまで時間がかかるかも」と一言伝えれば、相手もあなたのことを理解しようとしてくれるはずです。

7-2.安全対策と健康管理​

日本は世界でも有数の治安のよい国です。オーストラリアもよいのですが、やはり日本にいる時よりも注意が必要になります。夜遅い時間は一人で出歩かない、人気のないところにはできるだけ近づかない、ブランド物を持ち歩かないといった点に注意しましょう。

体調管理も重要です。しっかり睡眠をとり、バランスのよい食事を心がけてください。食事が合わなかった時のために、お米やインスタント味噌汁などがあると安心です。シドニーなどの大きな街であれば近隣にほぼ必ず中華料理店があるはずなので、洋風の食事に疲れたら訪れてみるのもおすすめです。

7-3.コミュニケーションの取り方

​日本では本音と建て前を使い分けたり、相手を正面から否定せずオブラートに包んだりすることが大切です。しかし、オーストラリアではもっとストレートなコミュニケーションが求められます。何かしたいことがあったりやめてほしいことがあったりした時は、しっかり相手に伝えましょう。

また、オーストラリアにはマイトシップという考え方があります。これは仲間意識のようなもので、誰かが困っている時は手を差し伸べるという文化です。あなたが困っている時はきっと周りの人が助けてくれるので、あなたも困っている人を見かけたら積極的に声をかけてみてください。

一つ覚えておきたいのが、オーストラリアでは誰かのミスにあえて皮肉的な冗談をいう文化があることです。これは相手を傷つけたいのではなく、笑いのネタにすることでよいコミュニケーションにつながるという考え方です。もしあなたが失敗をした時に何か言われても、それは揶揄されているわけではなく、親しみを込めているだけなので大げさにとらえないようにしましょう。

留学後の進路とキャリア形成

オーストラリア留学後、どのような進路があるのでしょうか。その後のキャリアについて解説します。

8-1.大学進学の選択肢​

オーストラリアの高校を出た後は、大学に進学することが一般的です。日本の大学に進学する場合、英語力を活かして受験できる大学はいくつもあります。受験でTOEICやTOEFLなどの証明を出せば、英語の試験が免除されます。また、英語だけで受験できる大学を選ぶことで、受験勉強の負担を減らして自分の求める進学先に進めるでしょう。

英語力を活かして別の分野について学びたい、もっと海外で自分を磨きたいという方には、海外の大学に進学するという選択肢もあります。オーストラリアの大学は3学期制を導入しているところが多く、2月、7月、10月が入学タイミングです。

留学生がオーストラリアの大学に入る際、一般的には、まず8~12か月のファウンデーションコースを受けて、論理的思考力や専攻分野の基礎科目を学びます。また、ディプロマコースを受けて、専攻分野について大学1年生レベルの内容を勉強し、大学2年生に編入する方法もあります。

オーストラリア留学で培った英語力を活かし、アメリカやイギリス、カナダなどの大学に進学する選択肢もあるでしょう。国によって試験方法や入学時期は異なるので、早めに現地情報を調べてみてください。

8-2.留学経験を活かすキャリアパス

留学後のキャリアパスとして、英語を使った職業に就く方が多いです。エアライン業界や観光業界、英語教育関係の仕事は、想像しやすいでしょう。そのほか、日本にある外資系企業で働くという選択肢もあります。

日本語が話せることを武器にし、海外で通訳や翻訳の仕事をする方もいます。また、国連などの国際機関や全世界的に展開しているNGOやNPOで活動する方も多いです。

いずれにせよ、留学は英語を勉強することが目的ですが、その後のキャリアパスでは英語を使って何がしたいかが重要になるため、オーストラリアでの生活で自分の好きなことや向いていそうなことをぜひ探してみてください。

まとめ

オーストラリア留学にはお金がかかりますし、文化の違いなどから悩んでしまうこともあります。トラブルに巻き込まれたり嫌な思いをしたりする瞬間も、必ずあると言っていいでしょう。

しかし、前向きな気持ちで積極的に行動すれば、日本では得られなかった楽しいことも絶対に見つかります。留学しなければ出会えなかった人と交流でき、自分の人生を変えるような出来事に恵まれるチャンスもあるかもしれません。

ぜひ、自分の未来のためにオーストラリアの高校留学を前向きに検討してみてください。