憧れの英語圏で働きながら生の英語が学べるワーキングホリデービザ。中でもオーストラリアは、ほぼ人数無制限でワーキングホリダーの受け入れを行っている事から、ワーキングホリデービザの日本人滞在者数No.1の国となっています。
今回は、オーストラリアワーキングホリデーデービザ申請をこれからお考えの皆様のために、ワーキングホリデービザの申請方法、滞在条件、ルールなど最新状況を含め徹底解説致します。
目次
1. オーストラリアワーキングホリデービザ申請条件や費用や期間は?
オーストラリアのワーキングホリデービザは、移民局のオンラインシステム(VEVO – Visa Entitlement Verification Online)にログインして自身で申請することが可能です。
しかし、この作業は全て英語ですので、このシステムの操作がご自身で難しい人は留学代行業者などを使って申請することもできます。それでは、オーストラリアワーキングホリデービザの申請条件、費用や期間などを見ていきましょう。
1-1オーストラリアワーキングホリデービザの目的とは?
ワーキングホリデービザは、働きながら英語が勉強出来るんだから、まとまったお金なんかなくても大丈夫! と簡単にお考えの人が少なくありません。
しかし、オーストラリアワーキングホリデービザは仕事と勉強が本来の目的ではありません。
ここでワーキングホリデービザの目的を改めておさらいしますと、ワーキングホリデービザとは、青少年が海外生活を体験しながら国際視野を養うために休暇を過ごす事を目的としたビザです。
そして、その休暇の補足として、短期間の勉強とアルバイト(就労)が許可されているのです。つまり、現地でアルバイトして得る資金はあくまでプラスアルファと考え、なるべく渡航前に日本で資金を準備することも必要です。
1-2 オーストラリアワーキングホリデービザ申請条件や年齢は?
既に述べましたように、オーストラリアのワーキングホリデービザは、若い世代の人を対象にしているため、全ての人が申請できるわけではありません。ビザ申請時に以下の5つの条件を満たしている必要があります。
①年齢-申請時の年齢が18~30歳まで。
②健康-健康であること
③ビザ取得歴-ワーキングホリデービザが初めてであること
④子の有無-有りでも可。
⑤資金-帰りの航空券+AU$6000(日本円で\500,000)の残高
①年齢
これはビザ申請時の年齢です。仮に現在30歳だけどオーストラリアに渡る頃には31歳になってしまうんだけど…という人であってもOKです。
②健康状態
健康状態は良好である必要があります。ビザ申請時に必要があると判断された場合は病院で健康診断を受ける必要があります。
③ビザ取得歴
ワーキングホリデービザは1人に対し一生に1回しか申請できません。さらに長い滞在を希望する場合は、ワーキングホリデービザの延長申請を行い、セカンドワーキングホリデービザを取得する必要があります。
④子の有無
かつては20歳未満のお子さんがいる人は申請そのものも不可でしたが、現在はOK になりました。 ただし、お子さんをオーストラリアに同伴させることはできません。あくまでワーキングホリデービザでオーストラリアに滞在できるのは申請者本人のみになります。
⑤資金
実はオーストラリアの場合、この資金を証明するための資料(銀行の残高証明)の提出は特に求められていませんでした。しかし、2019年4月に制度が改訂となり、残高証明書の提出が必須になりました。
目安金額は$6,000以上とされています。
1-3 オーストラリアワーキングホリデービザ申請費用はいくら?
オーストラリアワーキングホリデービザには申請費用がかかります。その費用は年々上昇しており、2024年現在ではAU$650です。申請費用の支払い方法は、クレジットカードまたはpaypalのみになり、現金で支払うことはできません。
1-4 オーストラリアワーキングホリデービザ申請で必要なものは?
オーストラリアワーキングホリデービザ申請時に必要なものは以下の3つとなります。
①パスポート
②クレジットカードまたはデビットカード
③E-mailアドレス、ネット環境
①パスポート
もちろんパスポートは必ず必要になります。ここで気をつけていただきたいのはパスポートの有効期限です。パスポート申請時に、オーストラリア滞在期間中の有効期限は十分に残しておく必要があります。もし、有効期限の残りが少ないようであれば、パスポートを更新してからワーキングホリデービザの申請を行うようにしましょう。
②クレジットカード
1-3の項でお話ししました、ビザの申請費用の支払いのために必要になります。もし、自分でクレジットカードを持っていない場合は、ご両親のカードを貸してもらうようにお願いしましょう。使用できるクレジットカードのブランドは、VISA、MASTER CARD、American Express、Diners 、JCBとほとんどのカードブランドが問題なく使えます。
または、デビットカードを使って支払うことも可能です。どちらにしても、オーストラリアに長期間滞在するようであれば、自分名義の国際カードを1枚は用意しておきましょう。
③E-mailアドレス、ネット環境
ビザの申請状況、ビザの申請許可などの連絡がすべてご自身のメールアドレス宛に送られてくることになります。携帯アドレスではこれらは受け取ることができませんので、gmail、yahooなどのEメールアドレスを必ず取得しておくようにしましょう。
1-5 オーストラリアワーキングホリデービザは申請からどのぐらいの期間で取得可能?
オーストラリアのワーキングホリデービザは、他の国のワーキングホリデービザに比べて比較的審査が早いことで知られています。2018年の最新状況を見てみると、ワーキングホリデービザ申請後の審査期間は以下の通りです。
・75%-14日以内
・90%-34日以内
これらの確率は、移民局の混雑具合によって変わるだけです。しかし、実際は1~2週間で取得できている人がほとんどです。ただ、これも100%とは言い切れません。オーストラリアへ渡航したい時期が決まっているなら、なるべく早目に申請することをお勧めします。
2. 気を付けて!オーストラリアワーキングホリデービザ申請後にはルールあり
オーストラリアのワーキングホリデービザ有効期限は1年間です。これで1年間思い切りオーストラリアでがっつりバイトして英語も勉強できる!と、考えてしまう人も少なくないでしょう。
しかし、オーストラリアのワーキングホリデービザは、出入国、現地での就労、就学に様々なルールがあるのです。ここでオーストラリアワーキングホリデービザのルールを今一度確認しておきましょう。
2-1 オーストラリアワーキングホリデービザ許可後の出入国規定
オーストラリアワーキングホリデービザは、ビザ取得日から1年以内にオーストラリア入国しなければなりません。早めの申請が望ましいですが、1年以内にオーストラリアに出発しない場合は、出国予定日から逆算してビザを申請するようにしましょう。
2-2 オーストラリアワーキングホリデービザでは同じバイト先でずっと働けない!?
ワーキングホリデービザで、オーストラリア現地でアルバイトをするにはルールがあります。もちろん、ビザ有効期限内の1年間はオーストラリアでアルバイトを行うこと自体は可能です。しかし、少し厄介なのは、一度雇ってくれたバイト先の仕事にせっかく慣れてきても、同じバイト先で働けるのは6カ月までと決められているのです。
ただ、例外として、オーストラリアの北部地域 ( Northern Territory準州全体、Queensland州とWestern Australia州の北部地域)の特定の職種(障害者、介護補助職、農業、建設業など)であれば、滞在期間1年間ずっと同じ職場で働くことが認められています。
2-3 オーストラリアワーキングホリデービザは語学学校での就学にも制限あり
アルバイトは何かとルールがあるけど、学校に通うのは勝手だからいくらでも大丈夫では? 確かに他国のワーキングホリデービザであれば、アルバイトよりも語学学校で勉強するならOKとしている国もあります。
しかし、オーストラリアでは語学学校で英語が勉強できる期間は17週間=4カ月のみと決められています。つまり、全く基本的な英語を話せない人が、現地で4ヶ月間語学学校に通ったとしても、会話上達のレベルには限界があるということになります。
また、英語がある程度話せないと、現地でのアルバイト探しもなかなか困難ですので、オーストラリアにワーキングホリデービザで行くことが決まったら、とにかく英語を日本でも事前に勉強しておく必要があると言えるでしょう。
3.ワーキングホリデービザ申請時の健康診断は必ず必要?
ワーキングホリデービザを申請後、必要と判断された人にのみ「健康診断書」の提出が求められます。
この健康診断は、どこの病院でも良い訳ではなく、オーストラリア移民局指定の医療機関で健康診断を受けに行く必要があります。これは、ワーキングホリデービザ申請時入力フォームの以下部分「申請者のオーストラリアでの活動予定、健康状態の確認」の回答次第で、健康診断を要求される可能性が有ります。
①「Do you intend to be in a classroom situation for more than 3 months?」
3カ月以上学習に通うつもりがありますか?」
②「Do you intend to work or be a trainee at a child care center? 」
子供の世話をするセンター(保育所など)の研修員として働くつもりがありますか?
①は、必ずしも語学学校の学習予定だけを尋ねている訳ではなく、オーストラリアで何かしらの「研修」を受けるつもりがあるか?というニュアンスも含みます。
また、②は「子供や多数の人が集まるところに研修員として働くつもりがあるか?」ということです。これは、申請者が抵抗力の弱い子供と接触する場所で研修員として働くつもりがあるか?ということを尋ねられています。つまり、もし①や②にあてはまっている場合は、申請者が何らかのウイルスに感染していないとも限らないため、念のため健康診断を受けるように言われる確率は高くなりますので、ご自身がこれらにあてはまっているかどうかで慎重に回答しましょう。
3-1健康診断が必要になってしまった場合は?
もし、健康診断が必要と移民局に判断された場合は、VEVOで登録したE-mailアドレスに「HEALTH EXAMINATION LIST」という内容の書面が届きます。この書面に、病院で検査を受けてくるべき内容が記載されており、何が必要かはその人によって異なります。もし、検査内容が自分でよくわからない場合は、そのまま移民局指定の医療機関でこのメールをそのまま見せれば病院の方で検査内容を教えてくれますので、移民局から健康診断の指示が来た場合は、まず指定医療機関に問い合わせ、検査内容と検査日時を相談しましょう。移民局指定の医療機関は以下のHPで検索してください。
http://www.border.gov.au/Lega/Lega/Help/Location/japan
4.不安!オーストラリアワーキングホリデービザ申請状況を調べる方法は?
オーストラリアワーキングホリデービザ申請者のほとんどの人が1~2週間以内に審査結果が返ってくると言われています。それなのに、なぜか自分だけがなかなか審査結果が返ってこなかったりすると、どんどん不安になってきますよね。そこで、VEVOにログインするとビザの審査状況が次のようにわかるようになっています。(審査状況確認には、TRN番号、 パスポート番号が必ず必要になります。)
4-1 オーストラリアワーキングホリデービザ申請状況の確認方法
VEVOにログインすると、「VISA STATUSビザステイタス」という覧を確認してください。
審査状況によって、以下の3パターンのどれかに表示が変わっていきます。
・申請直後 Submitted
・審査中 In progress
・審査完了 Finalised
そして、何らかの追加書類やトラブルがあった場合は、ビザ申請時に登録したメールアドレスに移民局から連絡が来ますので、審査に時間がかかっていても焦らずに待ちましょう。
4-2 オーストラリアワーキングホリデービザ発給通知書が来ない場合は?
ワーキングホリデービザの審査が完了し、VISA Statusビザステイタスが 「Finalised」という表示に変わった場合は、既にワーキングホリデービザが取得できたことになります。ここから通常の流れであれば、Eメールまたは郵送で「ビザ発給許可通知書(Visa Grant Notification) 」という書類が届きます。
ごく稀にではありますが、メールの受信トラブルなどでこのメールが届かないことがあります。その場合は、迷惑メールフォルダーに引っかかってないか、などを先に確認してください。それでもメールが見当たらない場合は、「Finalised」から次の「Nextstep」に進むと「Grant letter」と表示されます。つまり、最悪メールが届かなくてもこのGrantletterが「ビザ発給許可通知書(VisaGrantNotification) 」になります。
5.まとめ
いかがでしたか?今回は、オーストラリアワーキングホリデービザのルールや、申請時の注意点などを含め詳しく解説させて頂きました。このようにオーストラリアワーキングホリデービザは、現在オンラインでの申請のみになっているため、初めての人は何かと戸惑うことも少なくありませんよね。しかし、このビザ申請の手続き時点からあなたのワーキングホリデー生活は始まっていると考え、ぜひご自身でこの手続きを無事に完了し、晴れてオーストラリアにご出発ください。